2021年12月19日日曜日

『設立60周年記念論文集』発行のお知らせ

 2021年12月吉日
早稲田大学日本語学会会員のみなさま 
              
『設立60周年記念論文集』発行のお知らせ

早稲田大学日本語学会
代表理事 上野 和昭
謹啓

 早くも2021年の師走となりました。会員の皆様におかれましてはますますご清祥のことと拝察申し上げます。

 このたび、ひつじ書房様のお力添えにて、

早稲田大学日本語学会設立60周年記念論文集
1 言葉のしくみ      2 言葉のはたらき  (全2巻)

が刊行されました。昨今の厳しい事情の中出版をお引き受けくださいましたひつじ書房様、執筆・編集に惜しみないご協力をくださいました皆様、そして、このたびの記念論集の企画と出版に深いご理解とご協力をいただいたすべての会員の皆様に、心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

 つきましては、会員の皆様には、ぜひ論文集の購入をお願いいたします。早稲田日本語学会の会員として購入を頂けます場合、ひつじ書房様にはその旨を明記してご注文頂けますと大変ありがたく存じます。

 末筆ながら、ますますのご清祥を心よりお祈り申し上げます。
敬具


早稲田大学日本語学会設立60周年記念論文集 第1冊  
言葉のしくみ
早稲田大学日本語学会編
定価7000円+税 A5判上製 384頁
ISBN978-4-8234-1118-2

【内容】

 早稲田大学日本語学会設立60周年を記念して「早稲田日本語学」の広がりと深まりを示す論文集。第1冊「言葉のしくみ」には、音韻、文字表記、語彙の分野を中心に21論文を収載。「『日粤会話』とその音注表記」「音声の定量的研究法をかんがえる」「行草書体と楷書体」「日本語表記の「日常」」「歴史コーパスに対する話者情報付与の試み」等。
 執筆者:池上尚、市村太郎、上野和昭、遠藤織枝、加藤大鶴、木村義之、小宮千鶴子、今野真二、坂本清恵、笹原宏之、佐藤栄作、澤崎文、すぎもとつとむ、鈴木豊、高松正毅、田中優子、中川秀太、馬之濤、増地ひとみ、山岡華菜子、吉田健二

【目次】

まえがき
論文解説
論文:
  • オ段長音の開合区別 謡曲はいつ、なぜ、それを断念したのか  坂本清恵
  • 和語名詞の連濁 「カワ(川)」「ホタル(蛍)」を後部成素とする複合語を中心に  鈴木豊
  • 『日粤会話』とその音注表記  馬之濤
  • 論議書にみえる出合の資料性について  上野和昭
  • 漢語アクセントの歴史的連続性についての語彙的検討 2字2拍漢語の基本型化と類別語彙相当の認定をもとに  加藤大鶴
  • 『西周文書・稿本(七)』のアクセント 『日本大辞書』と方言アクセントを手がかりに  山岡華菜子
  • 音声の定量的研究法をかんがえる 九州の二型アクセントを例に  吉田健二
  • 行草書体と楷書体  今野真二
  • 日本語と中国語に借用された字喃で表記されるベトナム語 辞典に採用された「紦」(バ)の漢字圏における伝播と変容に関する字誌  笹原宏之
  • 『万葉用字格』における用字法分類用語の再検討  澤崎文
  • 日本語表記の「日常」 児童にとっての名前とその表記  佐藤栄作
  • 「表記の手引き」類に準拠したテキストにおける表記のゆれ 実態調査と発生理由の検討  増地ひとみ
  • 歴史コーパスに対する話者情報付与の試み 洒落本コーパス構築上の課題を中心に  市村太郎
  • 近世における「気味」素描 感覚・情意をめぐって  池上尚
  • 坪内逍遙『一読三嘆当世書生気質』の外国語・外来語の考察 初版本と『逍遙選集』所収本文との対比から  木村義之
  • 昭和初期の医学用語改訂の実践 国語改革運動の一環として  遠藤織枝
  • 現代の類義語の中にある歴史  中川秀太
  • オノマトペの使用における健聴生徒と聴覚障害生徒の比較  田中優子
  • 「留学生のための数学の基礎的専門語」の選定  小宮千鶴子
  • 〈資料〉村田春海『假字大意抄』翻刻  高松正毅
  • 『徒然草嫌評判』の考察  すぎもとつとむ

【編者紹介】

編者 早稲田大学日本語学会
第1冊「言葉のしくみ」編集委員
上野和昭
加藤大鶴
木村義之
小宮千鶴子
坂本清恵
笹原宏之
澤崎文
鈴木豊
田 ゆかり


早稲田大学日本語学会設立60周年記念論文集 第2冊
言葉のはたらき
早稲田大学日本語学会編
定価8000円+税 A5判上製 432頁
ISBN978-4-8234-1119-9

【内容】

 早稲田大学日本語学会設立60周年を記念した論文集の第二冊「言葉のはたらき」には、文法(歴史的研究・現代)、文章・文体・談話、待遇表現、言語教育・言語施策に関する23論文を収載。「文末思考動詞と推量の助動詞」「主題のない文の現れ方」「文章・談話における「段」の展開的構造」「明治期東京語における〈行く・来る〉の謙譲語の使用」等。
 執筆者:石黒圭、石出靖雄、岡田祥平、加藤薫、蒲谷宏、苅宿紀子、河内彩香、木村寛子、坂本惠、佐久間まゆみ、澤田淳、髙野敦志、寺田智美、永岡悦子、仁科明、松木正恵、三原裕子、宮崎里司、森野崇、森山卓郎、山口佳也、山田里奈、渡辺由貴

【目次】

論文解説
論文:
  • 奈良時代の係助詞「なも」に関する考察  森野崇
  • 希望表現における意味と形式 万葉集を例に  仁科明
  • 文末思考動詞と推量の助動詞 「と思う」と「べし」の類似性を中心に  渡辺由貴
  • 「わけだ」の文の用法  山口佳也
  • 「だから」及び「~わけだ」、「~のだ」の情意表出的用法 その成立の背景を日本語の構文的特徴に探る  加藤薫
  • 連体修飾節の構造と意味 両者のずれから見た節のタイプの連続性  松木正恵
  • 副詞としてのジジツの意味・用法 〈事実〉として示される事柄の分類を中心に  苅宿紀子
  • 主題のない文の現れ方 近代短編小説の場合  石出靖雄
  • 後期咄本の構造の変化・内容の変化  三原裕子
  • 鮎川哲也『ペトロフ事件』の初期バージョンに見られる、旧満洲地域における「日中ピジン」  岡田祥平
  • 芥川龍之介の小説における冒頭の表現  髙野敦志
  • 別役実のウソと笑い 『けものづくし』『鳥づくし』『魚づくし』『別役実の人体カタログ』を例に  木村寛子
  • 文章・談話における「段」の展開的構造  佐久間まゆみ
  • 雑談における日本語母語話者と日本語学習者の「んだけど/んですけど」の使用状況 用法、前接要素、話題展開に着目して  河内彩香
  • エントリーシートの推敲支援を通じた文章指導の実践  寺田智美
  • 明治期東京語における〈行く・来る〉の謙譲語の使用  山田里奈
  • 下位待遇表現の体系 いわゆるマイナス待遇・卑語・軽卑・卑罵などの表現をめぐって  森山卓郎
  • 相対敬語とは何か 相対敬語の類型化に基づく敬語運用の考察  澤田淳
  • 待遇コミュニケーションにおける「行動展開表現」の位置づけ  蒲谷宏
  • あらたまりと丁重文  坂本惠
  • 外国人留学生が求める資質・能力に関する一考察  永岡悦子
  • ニューノーマル(新常態)下における社会実装型日本語教育の提案 アウトリーチタイプの日本語ユーザーへの支援から  宮崎里司
  • 「国語施策」をめぐる一考察  石黒圭
あとがき

【編者紹介】

編者 早稲田大学日本語学会
第2冊「言葉のはたらき」編集委員 
石黒圭
蒲谷宏
小林ミナ
水藤新子
高松正毅
仁科明
松木正恵
森野崇
森山卓郎

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